カブの害虫対策！知っておくべきカブの害虫6種まとめ

はじめに

アブラナ科のカブは、日本では古くから食べられてきた野菜です。地方品種も数多く存在し、大きさや形も様々なカブが各地で育てられています。サラダや漬物、煮物、炒め物など、活用の幅も広いため家庭菜園でも人気の高い野菜のひとつです。

今回は、カブの栽培で特に注意したい害虫とその予防法・対処法をご紹介します。

カブ栽培で注意したい害虫

カブラハバチ

幼虫が食害をもたらします。幼虫の体色は濃い青紫色をしており、体長は15㎜程度です。成虫は体長約10㎜でオレンジ色をしています。

カブラハバチの幼虫が発生すると、葉に大きな穴があきます。放置しておくと葉脈以外の部分が食べつくされて大きな被害となるため、早期に対処することが重要です。

春から秋にかけて、1年間に5回程度発生します。夏は気温が上がるため被害が比較的少なくなります。カブだけでなくキャベツやダイコンなどのアブラナ科の野菜に多く発生する害虫です。

コナガ

コナガは、幼虫がカブの葉を食害します。葉の表面を食べて白い跡を残し、放置しておくと食害を受けた部分が破れます。生育初期に被害を受けると、成長が阻害されて被害が大きくなります。

コナガの幼虫は体長10㎜程度で、体色は淡黄色や淡緑色をしています。気温が上がって暖かくなる春先から発生が始まり、1年の間に世代交代を繰り返して複数回発生します。アブラナ科の野菜に多く発生する害虫です。

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アオムシ

アオムシはモンシロチョウの幼虫で、体長3㎝程度にまで成長します。葉を食害して穴をあけ、大量に発生すると葉脈を残して葉を全部食べられてしまいます。

年に数回発生しますが、夏は天敵が活発に活動しているため発生が少なくなります。冬季は蛹の状態で越冬します。カブやダイコン、キャベツをはじめとするアブラナ科の作物で多く発生します。

ヨトウムシ

カブを食害するヨトウムシの中で代表的なものはハスモンヨトウです。幼虫が葉や茎に食害をもたらします。発生初期には葉の表面が食害され、一部が白く見えるようになります。放置しておくと穴があき、やがて葉がボロボロになります。

ヨトウムシはヨトウガの幼虫で、昼間は土の中に隠れていて夜に活動を開始します。成虫は薬剤への抵抗性が高いため、幼虫の時期に適切に駆除することで被害を最小限に食い止めましょう。

アブラムシ

アブラムシは体長0.5~3㎜の虫で、葉や茎に大量に発生します。体色は、写真の様に赤褐色のものから緑色、黄色、灰色など様々な種類があります。

※マルチの種類についてはこちらの記事をご参照ください。

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キスジノミハムシ

キスジノミハムシの成虫は体長約2㎜で、触ると跳ねることから「ノミ」の名がついています。幼虫は体長8㎜程度で土壌中に生息しています。

キスジノミハムシによる食害は主に成虫によってもたらされ、葉に約1㎜の小さな穴が多数あきます。被害が拡大すると株が枯死することもあります。幼虫は根を食害して生育を阻害するだけでなく、根の表面に傷がつくため商品価値が下がってしまいます。

カブを健康に育てるために

害虫が発生すると、作物の生育が阻害されるだけでなく、病気の発生につながる場合もあります。

カブに発生しやすい病気については、2回に分けてご紹介しています。カブを病気から守る！知っておくべきカブの病気【前編】、並びにカブを病気から守る！知っておくべきカブの病気【後編】をご覧ください。美味しいカブを育てるために必要な対処法について、あわせて押さえておきましょう。