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美味しいアーティチョークの育て方!畑の準備から収穫までを徹底解説
2020/11/30

美味しいアーティチョークの育て方!畑の準備から収穫までを徹底解説

若いつぼみを食用にするキク科の野菜・アーティチョーク。日本ではまだまだ珍しい植物ですが、実は家庭菜園でも育てることができます。この記事では、土づくりから病害虫対策、収穫まで、アーティチョークの栽培方法を解説します!

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1. はじめに

学名 和名/別名 分類 原産地 発芽適温 生育適温
Cynara scolymus アーティチョーク/チョウセンアザミ キク科チョウセンアザミ属 地中海沿岸 15~20℃ 10~20℃

アーティチョークはキク科の植物で、別名「朝鮮アザミ」とも呼ばれます。若いつぼみをゆでて食用にするほか、赤紫色の鮮やかな花は観賞用として育てられることもあります。味はユリ根やソラマメに似ていて、ほのかな甘さが癖になります。

アーティチョークは、球形の大型種と、細長い形状の中型種に大別されます。色は、紫系統の品種と緑色系統の品種の2種類が中心です。アーティチョークの種類についてはこちらの記事をご覧ください。



【アーティチョーク大全】アーティチョークの旬と種類を解説!| AGRIs | 農業技術の集会所
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アーティチョークという野菜をご存知でしょうか。ユニークな形と意外な美味しさから、家庭菜園でアーティチョークの栽培に取り組む人が増えています。今回は、アーティチョークの旬や日本で食べられているアーティチョークの種類についてご紹介します。
https://www.agri-smile.app/articles/artichoke-type-season


アーティチョークは多年草のため、庭に植えておけば、一つの株から複数年続けて収穫することができます。
今回は、アーティチョークを初めて育てる方向けにアーティチョークの育て方をご紹介します。アーティチョーク栽培に必要な知識や栽培のコツを押さえて、美味しいアーティチョークを作りましょう!

2. 家庭菜園でアーティチョークを育てよう!

2.1 栽培時期

アーティチョーク栽培では、通常は春先に苗を定植し、越冬させて翌年から収穫を始めます。一つの株からは8~10年ほど継続してつぼみを収穫することができますが、6年目くらいに早めに株を更新するのがおすすめです。

つぼみができるのは5月~6月にかけてです。花弁が開く前が収穫の適期となります。収穫が遅れると固くなって食用に向かないため、タイミングを逃さないようにしましょう。また、梅雨にあたると腐りやすくなるため、適宜雨よけを活用する必要があります。

2.2 栽培環境

気温が15~20℃ほどの冷涼で乾燥した地域での栽培に適しています。夏場の高温に弱く、気温が30℃以上になると、つぼみを収穫した後の切り口から枯れ始めたり、生育が抑制されたりします。

アーティチョークは、2年目以降の収穫が可能になるときにはかなり大きく生育しているため、株間を約50~70㎝と広くとって植える必要があります。そのため、プランターやベランダでの栽培には不向きです。開けた土地でゆったりと間隔をとって育てる必要があります。



2.3 土づくり

地植えをする際は、アーティチョークを植えつける3週間ほど前に土づくりを行います。1㎡あたり苦土石灰約150g、完熟たい肥約2㎏、化成肥料約60gをまいて畑にすき込みます。
目安として、苦土石灰や化成肥料を手でつかんだときに1握り分はおよそ30g程度です。

水はけがよく、かつ適度に保水力を持った土が適しています。肥料を多く必要とするため、十分に元肥を施しましょう。根が深く張るように、十分に土を耕します。土の準備が整ったら、畝幅1m、株間50~70㎝で畝を立てておきましょう。



2.4 種まき・育苗

春もしくは秋に播種し、苗を育てます。育苗箱に水はけのよい土を入れ、条まきしましょう。春に種をまく場合、気温の急な上昇や降雨により苗が痛む場合があるため注意が必要です。一方、秋に種をまく場合には冬季の低温で生育が抑制される恐れがあるため、冬場は保温しながら育苗するとよいでしょう。

種は縦が6~7㎜、横幅が4~5㎜くらいの楕円形をしています。種子の状態では4~5年ほど持つといわれています。

播種してしばらく経ち、本葉が2~3枚ほど出たら、元気がよい苗を4号(直径12㎝程度)の育苗ポットに移植します。さらに本葉が増えて5~6枚ほどになるまで、ポットで育てましょう。



2.5 定植・栽培管理

播種から約2か月後に本葉が5~6枚に増えたら、育苗ポットから畑に植え替えます。定植するときに気温が高すぎたり低すぎたりすると、うまく根付かずに生育が抑制されるため、一般的には秋か春の初めに種をまいて冬季は保温しながら育苗し、4月頃に定植します。

畝幅約1mに立てた畝に、株間を50~70㎝ほどあけて植えつけます。乾燥や地温の上昇を防ぐため、畝には敷きわらや緑肥をまくとよいでしょう。アーティチョークは生育が旺盛で主枝だけでなく分枝も大きくなるため、早めに支柱をして株が倒れないように注意します。

アーティチョークは肥料を多く必要とする植物です。そのため、追肥を適切におこなって十分な生育を促してやることが大切です。1年目は収穫はできませんが、8月上旬~12月にかけては2週間に1度のペースで株元に化成肥料をひとつかみずつ与えます。元肥として、緩効性肥料を代わりに用いてもよいでしょう。

2年目以降は、冬が明けた3月上旬から生育を始めるため、3月~5月にかけて十分に追肥をおこないます。2週間に1度、株元にひとつかみずつ化成肥料をまきます。収穫期となる5月~6月に入ってからも追肥は継続しましょう。化成肥料の代わりに液肥を与えてもよいでしょう。



2.6 病気・害虫に注意!

アーティチョークは、アブラムシやハダニなどの害虫が好んで食害することが知られています。こちらの記事では、アーティチョークにつきやすい害虫をご紹介していますので参考にしてください。

アーティチョークの害虫対策!知っておくべきアーティチョークの害虫4種まとめ | AGRIs | 農業技術の集会所
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アーティチョークはチョウセンアザミとも呼ばれるキク科の野菜で、つぼみを食用にします。ユニークな形から観賞用として栽培されることもあります。今回は、アーティチョーク栽培で注意したい害虫4種とその対策法をご紹介します。
https://www.google.com/url?q=https://www.agri-smile.app/articles/artichoke-vermin

また、アーティチョークは大きな見かけに反して病気の発生にも注意が必要です。うどんこ病や灰色カビ病、萎凋病など、アーティチョークの栽培で気をつけたい病気についてご紹介しています。

アーティチョークを病気から守る!知っておくべきアーティチョークの病気4つとその対策 | AGRIs | 農業技術の集会所
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つぼみを食用にするキク科の野菜、アーティチョーク。チョウセンアザミとも呼ばれ、きれいな花は観賞用として栽培されることもあります。今回は、アーティチョーク栽培で注意したい4つの病気とその予防・対策法をご紹介します。
https://www.google.com/url?q=https://www.agri-smile.app/articles/artichoke-disease


2.7 収穫

つぼみが若いうちに収穫をおこないます。茎はある程度の長さを残して切るようにします。欧米で販売されているものは約30㎝前後の長さの茎を残している場合がほとんどです。オイル漬けにする場合はつぼみが小さめのもの、調理に使う場合には大きめのものが適しています。

収穫後はビニール袋やラップで包み、冷蔵庫で保管します。鮮度が落ちやすいため、できるだけ収穫したその日のうちに調理しましょう。

アーティチョークは低温に強く、氷点下付近まで気温が下がっても生育できます。ただし、霜が降りたり凍ったりするとさすがに葉が枯れてきます。寒冷地では十分に注意する必要があります。
5~10年ほどは同じ株から収穫することができます。6年目頃に植え替えるなどして草勢を保ちながら栽培を続けましょう。

3. おわりに

今回は、家庭菜園でのアーティチョークの育て方についてご紹介しました。形のきれいなアーティチョークを育てるためには、病気や害虫への対策も適切に行うことが大切です。
珍しい野菜、アーティチョークを育てて、食卓の楽しみに添えてみてはいかがでしょうか。

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川瀬 翔子Shoko Kawase

農業ライター

ライフワークは食べられる野草や木の実を探して調理し、みんなでワイワイ食べること! 「誰もが安全・安心な食を手にできる社会」の実現を目指して勉強中です。

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