
1. はじめに
マメ科の作物であるアズキは、赤飯や和菓子の材料として使われるだけでなく、枕やカイロに詰めるなど、食用以外にも利用することができます。

そんな便利なアズキですが、栽培していると害虫の被害を受けてしまうことも少なくありません。今回は、アズキに発生しやすい代表的な害虫と対処法を解説します。
2. アズキ栽培で注意したい害虫
2.1 アズキゾウムシ
アズキゾウムシの成虫は赤褐色で、体長が2〜3㎜程度とアズキの豆より少し小さいくらいの大きさです。貯蔵・乾燥中のアズキに発生して食害し、その場で繁殖するため、早期に発見しないと被害が急激に拡大してしまうこともあります。幼虫は豆の中に潜り込んでいます。
貯蔵中のアズキに農薬は使えないため、目視で発生していないか確認します。発生していた場合は捕殺し、被害が広がってしまった場合は残念ですがアズキごと廃棄します。
2.2 アズキノメイガ

メイガはマメ類をはじめとする複数の作物に発生する害虫で、マメの種類ごとにメイガの種類も異なります。アズキに発生するメイガは、幼虫が芽や茎、葉柄などを食害します。体長は最大で2㎝になり、食害した部分に糞が残っていることが特徴です。被害を受けると葉や茎が折れ、その先の部分が枯死してしまいます。
発生数は少ないため、特別に予防をする必要はありません。発生した場合は、見つけ次第1匹ずつ捕殺します。
2.3 アブラムシ

アブラムシはほとんどの作物に発生する害虫です。体長は1〜2㎜で、葉の裏から吸汁して葉の成長を阻害します。アブラムシによる被害が深刻になると落葉してしまいます。
短期間で数が急増することもあるため、発生状況をこまめに確認しましょう。アブラムシはモザイク病を媒介するため、病気にかかる可能性もあり注意が必要です。
飛来を防ぐために防虫ネットをかけておきましょう。アブラムシが通れないくらい目の細かいものを選ぶようにします。
個体数が少ないうちはテープや歯ブラシを使って捕殺することができますが、取り逃がしてしまうことも少なくありません。被害が広がっている場合は葉ごと処分するか、薬剤を散布するようにしましょう。
2.4 タネバエ
タネバエは気温が低い時期に発生しやすい害虫です。幼虫の体長は2〜5㎜で、発芽前の種子や、発芽直後の茎や根を食害して枯死させてしまいます。有機物が土壌中に残っているとタネバエが集まりやすくなります。
有機物を土壌中にすき込む場合は、播種までに分解が終わるように早めに作業をおこないましょう。あらかじめ薬剤を散布するのも有効です。発生してしまった場合は、被害株を処分しましょう。
3. アズキを健康に育てるために
害虫が発生すると、作物の生育が阻害されるだけでなく、病気の発生につながる場合もあります。アズキに発生しやすい病気については、以下の記事をご参照ください。
アズキを病気から守る!知っておくべきアズキの5つの病気と対処法まとめ | AGRIs | 農業技術の集会所
病害虫を予防してアズキを健康に育てるために必要な対処法について、あわせて押さえておきましょう。
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