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シュンギクの栽培方法〜シュンギク栽培のポイントをわかりやすく解説!
2020/8/31

シュンギクの栽培方法〜シュンギク栽培のポイントをわかりやすく解説!

鍋物や煮物に、冬場大活躍する葉物野菜・シュンギク。家庭菜園でも手軽に育てることができ、一株で何度も収穫を楽しめるシュンギクの育て方を、栽培初心者の方向けにわかりやすく解説します。

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1. シュンギクとは

学名 和名/別名 分類 原産地 発芽適温 生育適温
Glebionis coronaria シュンギク/キクナ キク科シュンギク属 地中海沿岸 15~20℃ 15~20℃

シュンギクは地中海沿岸が原産のキク科の野菜です。日本に伝来した時期ははっきりとはわかっていませんが、15世紀頃にはすでに伝わっていたと考えられています。

現在、日本で栽培されているシュンギクには大きく分けて3つの種類があります。それぞれ、葉幅と切れ込みの深さによって大葉種、中葉種、小葉種と呼ばれ、最もよく栽培されているのは中葉種です。
中葉種はさらに、側枝が多く横に張り出して株ごと収穫できる「株張り型」と、茎が伸びやすいため脇芽を摘み取って収穫する「株立ち型」の2種類に大別されます。

鍋物に欠かせない葉物・シュンギクは、ビタミンや食物繊維の豊富な野菜です。特有の香りやシャキシャキとした食感が特徴です。
近年では、生でも食べられるように改良されたアクが少ない品種も登場し、家庭菜園で育てやすい野菜として人気が高まっています。
そこで今回は、シュンギクの育て方について、畑の準備や栽培管理、収穫に至るまでに必要なことをご紹介します。

2. 栽培時期

15~20℃が生育適温で、1年の中では春まきと秋まきの2回、栽培をおこなうことができます。春まき栽培の場合には、暖かい地域では3月上旬以降、冷涼な地域では4月中旬以降に播種がおこなわれ、4月から7月にかけて収穫できます。秋まき栽培では8月から10月にかけて種まきをおこない、10月から12月にかけて収穫します。

3. シュンギクの栽培

3.1 土作り

シュンギクは暑さや寒さに強く、越冬も可能な野菜です。栽培に適したpHは6.0~6.5とされており、酸性土壌では病気が発生しやすくなるため注意が必要です。

まず、種まきの2週間以上前に1㎡あたり150g(約3つかみ)の苦土石灰をすき込み、土となじませます。その後、1週間前になったら1㎡につき堆肥を約3㎏、化成肥料100gをまいて、30㎝ほどの深さまでよく耕します。地表近くの石ころや土の塊を丁寧に取り除くと、発芽しやすくなります。

苦土石灰と化成肥料が土と混ざったら、畝を立てます。シュンギクは密植に適した野菜のため、10~15㎝ほどの株間があれば十分に栽培が可能です。畝幅を70cmほど取って畝をたて、条間を30cm程度あけて2列に植えていくのが良いでしょう。

畝をつくった後に黒マルチを張るようにすると、雑草の生育が抑えられる、地温を上げるなどの効果が得られます。マルチの種類や効果についてはこちらの記事をお読みください。

マルチを使い分けて野菜作り!様々なマルチの種類と効果まとめ
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3.2 播種

直まきで栽培をおこなう場合には、畑に溝を作って条まき(すじまき)をおこないます。種をまいたら覆土しますが、シュンギクは発芽に光を必要とする野菜のため、わずかに種が見える程度の薄さで土をかぶせます。種をまいたらたっぷり水をやりましょう。
新聞紙やワラ、寒冷紗をかぶせておくと、過度の乾燥を防ぐことができます。

寒冷紗

寒冷紗とは、麻や綿を平らに織り込んだ布のことです。園芸だけでなく、料理で出汁を取る際に使われたり、漆喰の下地補強に用いられたりします。畑では、育苗期を中心に頻出のアイテム。保湿だけでなくアブラムシやネキリムシなどの害虫対策、さらには風対策にも役立ちます。



こちらの記事では、寒冷紗や防虫ネットの使い方をご紹介しています。

寒冷紗・防虫ネットの正しい使い方!野菜栽培で大活躍、寒冷紗・防虫ネットの使い方まとめ
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3.3 間引き

本葉が2~3枚になったら成長がよいものを残して約半分に間引きます。株間が2~3㎝になるように調整しましょう。
本葉が4~5枚にまで成長したら、今度は株間が5~6㎝になるように間引きをおこないます。最終的に株間が10~15㎝になるようにしましょう。

4. シュンギクの栽培:栽培管理

4.1 追肥・土寄せ

2回目の間引きに合わせて追肥をおこないます。化成肥料を1㎡あたり約30g(軽くひとつかみ)が目安です。このとき、株の周囲の土を軽く掘り起こして中耕した後、株元に土を寄せましょう。追肥は以降2週間ごとにおこないます。



4.2 病気・害虫に注意!

シュンギクの柔らかい葉は害虫にとって絶好のごちそうです。また、害虫による食害が起こると、その傷口から菌が侵入して病気が発生することもあります。定植後は2週間に1度のペースで消毒をするとよいでしょう。薬剤にあまり頼りたくないという場合には、防虫ネットをかける方法もあります。

こちらの記事では、炭疽病やモザイク病、べと病など、シュンギク栽培で気をつけたい6つの病気について原因や対処法をご紹介しています。

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アブラムシやハモグリバエ、アザミウマなど、シュンギク栽培で注意すべき害虫は少なくありません。
こちらの記事では、害虫による被害が生じた場合の見分け方や対策方法をご紹介しています。

シュンギクの害虫対策!知っておくべきシュンギクの害虫6種まとめ | AGRIs | 農業技術の集会所
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シュンギクは栄養価の高いキク科の野菜です。
今回は、シュンギクの栽培で注意したい害虫とその予防法・対処法をご紹介します。

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5. シュンギクの栽培:収穫

株立ち型の場合、摘心をおこないます。草丈が20㎝ほどになったら、主枝の先端を切りましょう。このとき、株元の葉を4~5枚残すようにします。摘心をおこなうことによって、脇芽の成長が促進されます。
株張り型の場合には摘心は不要です。

株立ち型は、脇芽が十分に成長したら、枝分かれしているつけ根から数えて葉を4枚ほど残し、ハサミで切って収穫します。

一方、株張り型の場合には、草丈が15~20㎝に成長したら根元から抜き取って収穫します。この方法では一つの株から一度しか収穫できませんが、株張り型であっても、脇芽を摘み取る方法を用いれば長く収穫を楽しむことが可能です。

6. おわりに

今回はシュンギクの栽培方法についてご紹介しました。シュンギクは家庭菜園でも手軽に栽培できる野菜です。病気や害虫に注意しながら、ぜひ一度、シュンギク栽培に挑戦してみてください。

川瀬 翔子Shoko Kawase

農業ライター

ライフワークは食べられる野草や木の実を探して調理し、みんなでワイワイ食べること! 「誰もが安全・安心な食を手にできる社会」の実現を目指して勉強中です。

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