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害虫被害からナスを守れ!ナスに重大な被害を与える8つの害虫防除法まとめ
2021/6/3

害虫被害からナスを守れ!ナスに重大な被害を与える8つの害虫防除法まとめ

ナス栽培では、アブラムシやハダニ、ヨウトムシなど、様々な病害虫への対策が必要になってきます。トマトの被害状況を見て、どの害虫の被害なのかを判断し、適切な対処を行いましょう。

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1.アブラムシ

体長が1㎜~2㎜ほどの小さな虫です。一年を通して発生します。葉から汁を吸うため、虫食いの穴は空きませんが、葉全体が萎縮するような症状があらわれます。

短期間で急速に増殖することがあるので、発生状況をこまめに確認しましょう。また、モザイク病を媒介するため、きちんと予防することが重要です。

予防・対処法

飛来を防ぐために防虫ネットをかけましょう。アブラムシが通れないくらい目の細かいものが良いです。

アブラムシを捕殺する際にはテープや歯ブラシなどが便利ですが、アブラムシは小さく数が多いため捕りきるのは難しいです。広がってしまった場合には葉ごと処分するか、薬剤を散布しましょう。

2.ハダニ

ハダニは、成虫、幼虫ともに食害をもたらします。体長は0.5~1㎜ほどで、葉の裏にくっついて吸汁します。

ハダニが吸汁した後の葉では葉緑素が抜けるため、写真の様に葉が白く見えるようになります。 被害が広がると、光合成が行えなくなり葉が枯死します。

対処法

マルチを敷くと、ハダニの発生を予防できます。また、ハダニは雑草でも発生するため、株の周囲の雑草は丁寧に除去しましょう。

農薬を使わずにハダニの被害を抑える方法として、牡蠣殻を砕いてまくことが有効だと言われています。



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3.ヨトウムシ

「夜盗虫」の名のとおり、成長すると夜行性になり昼間は土中に隠れていて夜に活動を開始します。成虫は薬剤への抵抗性が高いため、幼虫の時期に適切に駆除することで被害を最小限に食い止めましょう。

ナスの他にもネギ類やキャベツなど多様な野菜で発生するため、周囲で別の作物を育てている場合にも注意が必要です。

予防・対処法

植え付ける前に畑をよく耕して、幼虫やさなぎを見つけたら駆除しましょう。成長すると夜行性になり昼間は土中に隠れてしまうため、小さいうちに捕殺または薬剤で対処するのが良いです。

成虫であるヨトウガの飛来と産卵を防ぐために、べたがけやトンネルで守るとよいでしょう。

ヨトウガは葉の裏側に卵を産み付けます。日頃から葉の裏をチェックし、卵を見つけたら、孵化する前に葉ごと切り取って取り除きましょう。

4.タバコガ

タバコガは蛾の一種で、幼虫が植物に被害をもたらします。幼虫の体表には細い毛が生えており、1匹だけでも次から次へとナスの果実に被害をもたらします。

また、雌1匹あたりの産卵数は、オオタバコガでは1,000~2,000個、タバコガでは500~600個ほどといわれており、とても繁殖力が強いのが特徴です。5㎜程度の穴をあけて内部に潜り込み、食害を引き起こします。

対処法

日頃から、卵が産みつけられていないかをよく観察しましょう。防虫ネットを用いて成虫の飛来と産卵を防ぐこともできます。

幼虫を見つけたら、捕まえて駆除しましょう。被害を受けた株の周辺にも潜んでいる可能性があるため、注意深く観察してください。

窒素過多になっている場合には幼虫がつきやすくなるため、適切な施肥管理を心がけましょう。

5.コナジラミ

葉の表面や裏に大量に発生する小さな白い虫です。アブラムシのように茎葉から養分を吸い上げていき株を弱らせてしまいますが、枯れてしまう程に大発生することはほとんどありません。

成虫は飛んで移動するので、病気やウイルスを媒介するケースもあります。

6.アザミウマ

1㎜ほどの虫で幼虫は白っぽく、成虫は褐色です。春から秋にかけて見られ、夏に多く発生します。

葉から汁を吸うので、白い斑点ができたり、葉が縮れたりします。また、吸い口からウイルスを媒介し、株そのものに病害が発生することもあります。

予防・対処法

成虫が産卵しに来るのを防ぐために、防虫ネットをかけておきましょう。アザミウマが発生しやすいネギ、トマトなどの野菜とは距離をおいて栽培した方良いです。

発生してしまった場合には、主に薬剤を散布し対処しますが、土の中に隠れてしまって効果がでにくいことも多いので、しっかり予防することが大切です。

7.テントウムシダマシ

テントウムシダマシは20個くらいの星を持ち、テントウムシの成虫に比べてくすんで見えます。

テントウムシがアブラムシを食べてくれるのに対して、テントウムシダマシは、トマトの他にもナスを始めとするナス科の野菜の葉を好んで食べる害虫です。

予防・対処法

幼虫も成虫も主に葉の裏に住み着いて食害を行うので、薬剤散布も葉の裏側を重点的に行うと良いでしょう。

かなり小規模の栽培で数が少ない場合は捕殺するだけでも対応できます。また屋外でハチや昆虫がいれば幼虫を食べてくれるので、自然に退治されます。

8.ハモグリバエ

ハモグリバエ類にはナモグリバエやマメハモグリバエといった種類がいる、体長3㎜以下の小さな虫で葉の中で生息します。

4月や8~9月に多く見られます。葉の中を食べながら進んでいくので、食害を受けた葉には白いペンで書いたような跡がつきます。

予防・対処法

葉を挟むようにして指で潰すことができます。また、食害された葉を取り除けば、他の葉へ広がることはありません。

おわりに

ナス栽培に限らず、野菜栽培において害虫や病気による大きな被害を防ぐためにまず重要になるのは生育環境を適切に維持していくことです。適切な水やりをしているか。適切に肥料を使っていて土に問題はないか。風通しはよく保たれているか。これらの点に気を配り続けることは簡単ではありませんが、日々野菜に気を配り続けることで、より良い野菜作りを目指していってください。うどん粉病など、環境によるナスの病気にも十分注意しましょう。 それでも万が一害虫が発生した時、特に大量に発生してしまった場合はやはり農薬を使った対処が必要になってきます。本ページの農薬データベース(対象農作物にナス、適用病害虫に害虫名を入力してください)も参考にしながら適切な方法で駆除を行ってください。

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加藤 慶太

農業ライター

AGRIs専属ライター。全国各地の生産者の元を訪れてきた経験を生かし、本格的な栽培情報を提供します。

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