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トウモロコシを病気から守る!知っておくべきトウモロコシの病気5つまとめ
2020/8/11

トウモロコシを病気から守る!知っておくべきトウモロコシの病気5つまとめ

夏野菜の代表格、トウモロコシ。甘くて美味しいトウモロコシを育てるために、注意しておきたい病気とその対処法をご紹介します。

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1. はじめに

夏野菜の代表格、トウモロコシは、高温に強く夏場に旬を迎えます。主に食用として供されるのはスイートコーンと呼ばれる種類で、大粒で甘みの強いゴールドラッシュや、真っ白な実が特徴のピュアホワイトなど、様々な品種が開発されています。
今回は、トウモロコシがかかりやすい病気とその予防法・対処法をご紹介します。

2. トウモロコシ栽培で注意したい病気

2.1 黒穂病

黒穂病は、ウスティラゴ・メイディスという糸状菌(カビ)が原因で発生するトウモロコシに特有の病気です。
初期には「ゴール」と呼ばれる光沢のある白いこぶができ、放置しておくと次第に肥大していきます。葉や節、穂に発生し、ゴール(こぶ)の内部には黒い胞子が大量につくられます。やがてこぶの表面の被膜が破れると、中から胞子が飛び出して飛散します。

黒穂病の病原菌は、長期間土壌中に残存することが知られています。梅雨明けなどの高温で乾燥している時に発生しやすくなります。幼苗期に発病すると、枯死に至ります。

予防法・対処法
  • 同じ圃場でトウモロコシを育てる場合、少なくとも3年は間隔をあけて連作を避けるようにします。
  • 窒素肥料のやり過ぎは苗を軟弱にするため、適切な施肥管理を心がけましょう。
  • こぶを発見したら早期に株ごと除去し、圃場の外で処理します。
  • 抵抗性のある品種を植えることも効果的です。


2.2 すす紋病

すす紋病は、Setosphaeria turcicaという糸状菌(カビ)が原因となって発生する病気です。
葉に発症し、初期には葉脈と平行に紡錘上の病斑が生じます。症状が進行すると、病斑が灰白色に変色し、拡大していきます。

病斑の長さは発病初期の段階でも3㎝程度あり、病気の進行とともに10㎝以上の病斑が多く形成されます。病斑が古くなるとすす状のカビが病斑上に広がり、葉が裂けやすくなります。葉全体が枯死することもあります。
気温がそれほど高くない冷涼な気候で被害が出やすく、湿度が高くなる梅雨入り前後に特に注意が必要です。

予防法・対処法
  • 多湿条件で発生しやすいため、水はけをよく保つように心がけましょう。
  • 肥料が不足すると発生しやすくなるため、適切な施肥管理を行いましょう。
  • 連作は避け、同じ圃場でトウモロコシを育てる場合には3年程度間隔をあけて輪作しましょう。
  • 抵抗性のある品種を選択することも効果的です。
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2.3 ごま葉枯病

トウモロコシのごま葉枯病は、Bipolaris maydisというカビによって引き起こされる病気です。
葉に淡褐色の小さな斑点が生じ、病気が進行すると病斑が葉脈に沿って拡大します。下葉から発病して上部の葉にも感染します。

高温多湿の環境で多く発生します。被害を受けた茎や葉にカビ残存し、胞子が周囲に飛散することで感染が広がります。

予防法・対処法
  • 施肥量が過少だと発病しやすくなるため、適切な施肥管理を心がけましょう。
  • 連作はせず、輪作を行います。
  • 密植を避け、風通しの良い状態を保ちましょう。
  • 抵抗性のある品種を用いると効果的です。
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2.4 倒伏細菌病

倒伏細菌病はトウモロコシの複数の部位に発症する病気です。葉鞘では、淡褐色の病斑ができてそれが茶褐色に変色し、やがて腐敗します。雌穂や雄穂でも同様に茶褐色になり腐ってしまいます。
葉では、斑点あるいは筋状の病斑を生じます。症状が進行すると病斑は腐敗し、成長が阻害されます。

倒伏細菌病を発病すると、茎が腐敗して折れやすくなることから「倒伏」細菌病と呼ばれています。湿度が高い環境で発生しやすく、梅雨の時期には特に注意が必要です。
発病した茎や葉から感染が拡大します。また、種子を介して伝染することが知られています。

予防法・対処法
  • 水はけのよい環境を整えましょう。
  • きちんと消毒された種子を用いるようにしましょう。
  • 苗に直接雨が当たるのを避けるため、幼苗期にはトンネル栽培や施設内での栽培を行うとよいでしょう。
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2.5 モザイク病

モザイク病は、ウイルスがアブラムシに媒介されることで発生する病気です。
葉に白色~淡黄褐色のモザイク状の病斑が生じ、病斑がない緑色の部分が盛り上がって歪んだ形状になります。放置しておくと、果実にも感染が拡大して中が空洞になったり肉質が変化して繊維分が目立つようになったりします。

モザイク病はアブラムシによって媒介されるだけでなく、発病した茎や葉から分泌される汁液によっても感染が拡大することが知られています。モザイク病はトウモロコシ以外にも多数の作物に感染しうる病気のため、他の作物からの伝染にも注意が必要です。

予防法・対処法
  • 育苗期をはじめ、アブラムシが多く発生する時期には寒冷紗や防虫ネットを利用してアブラムシから苗を保護しましょう。
  • 定植後は光を反射する銀色マルチを使用してアブラムシの飛来を防ぐのも効果的です。
  • 発病した葉はすぐに除去するとともに、被害を受けた株に触った後はきちんと消毒するまで他の株に触れないようにしましょう。
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3. トウモロコシを健康に育てるために

水はけや風通しがよい環境で、密植や雑草の繁茂に注意しながら管理を行うことが、トウモロコシを健康に育てるための基本です。万が一感染した場合には、病状に合わせて適切に葉の除去や株の抜き取りを行ってください。

被害が大きくなりそうなときや、より確実に対策を行いたいときには薬剤の使用も有効です。本サイトの農薬データベースの対象農作物に「とうもろこし」、適用病害虫に病気名を入力すると効果のある農薬を参照することができます。

川瀬 翔子Shoko Kawase

農業ライター

ライフワークは食べられる野草や木の実を探して調理し、みんなでワイワイ食べること! 「誰もが安全・安心な食を手にできる社会」の実現を目指して勉強中です。

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