美味しいブロッコリーの育て方!ブロッコリー栽培で注意したい病害虫対策も紹介

美味しいブロッコリーの育て方!ブロッコリー栽培で注意したい病害虫対策も紹介

ビタミン豊富な緑黄色野菜、ブロッコリー。栄養価が高く、お弁当やシチューなどに重宝します。今回は家庭菜園でも実践できるブロッコリーの栽培方法についてご紹介します。

ブロッコリーとは

学名 和名/別名 分類 原産地 発芽適温 生育適温
Brassica oleracea L.var.itarica Plen ブロッコリー アブラナ科アブラナ属 地中海沿岸 20~25℃ 15~20℃

ブロッコリーは地中海沿岸が原産のアブラナ科の野菜です。野菜として栽培されるようになったのはローマ時代と言われていますが、世界的に消費が拡大したのは第二次世界大戦後です。日本では、1960年代から広く一般に食べられるようになりました。

ブロッコリーにはビタミンAやCが豊富に含まれており、抗酸化作用や抗がん作用のある成分も持つことから、健康によい野菜として知られています。近年では、近縁種のユニークな形をした「ロマネスコ」やスティックブロッコリーなど、品種改良も進み、ますます消費が拡大しています。
今回は、美味しいブロッコリーを収穫するための栽培のコツをご紹介します。

栽培時期

ブロッコリーは栽培適温が15~20℃と冷涼な気候を好む野菜ですが、暑さに耐性がある品種も出回っており、種まきは春、夏、冬の3回おこなうことが可能です。ただし、冬に種をまく場合には、育苗期に保温をおこなう必要があるため、家庭菜園では夏に種をまいて秋~冬にかけて収穫するのがおすすめです。

ブロッコリーの育て方:播種~定植

播種・育苗

ブロッコリーを種から育てる場合には、育苗ポットに数粒ずつまく方法と、畑の一角や箱などに条まきする方法があります。いずれの場合にも温度管理が重要です。
ブロッコリーの発芽適温は20~25℃といわれています。好光性種子のため、日光は十分に当てる必要がありますが、高温になりすぎないように注意しましょう。

ポットまきの場合は、直径8~9cmの育苗ポットに直径3cm程度、深さ1cm程のくぼみをつくり、種を3~4粒ずつまきます。5㎜ほどの厚みで土をかぶせ、たっぷり水をやりましょう。
発芽後、本葉が1~2枚になったらまず1本間引きます。その後、本葉が2~3枚に増えたらさらに間引いて最も成長のよい1本を残します。

箱や畑の片隅で育苗する場合には、深さ1㎝ほどの溝を作ります。溝と溝の間は約8㎝あけるようにします。種同士を1㎝ずつ離して播種していきます。覆土はポットまきの場合と同様に5㎜ほどにし、たっぷり水をやります。
本葉が出てきたら適宜間引きを行い、本葉が2~3枚になったら育苗ポットに一本ずつ鉢上げします。

育苗ポットに植えている苗の本葉が5~7枚になるまで成長したら定植します。定植に適した大きさに育つまでにはおよそ2か月程度必要です。8月下旬~9月上旬に定植をおこなう品種が一般的です。

なお、苗の時期には害虫による食害を受けやすいため、防虫ネットや寒冷紗で苗を保護するとよいでしょう。定植が近づいてきたら、苗を露地条件に慣れさせるために防虫ネットや寒冷紗を外します。

こちらの記事では、寒冷紗や防虫ネットの使い方をご紹介しています。

土づくり・定植

定植の2週間ほど前に、1㎡あたり石灰150gを散布して耕します。
その1週間後に、1㎡あたり堆肥を約2kg、化成肥料を150gまいて再びしっかりとすき込みます。
土の準備が整ったらマルチを敷くとよいでしょう。害虫の飛来や雨が降ったときの泥はねを防ぐ効果があります。

土のpHは6.0〜6.5が目安です。
土が乾燥した状態が続くと、ホウ素欠乏症や石灰の欠乏による生育阻害が起こるため、事前にホウ素資材を施しておくとよいでしょう。
プランターで栽培する場合には、野菜用の培養土を使用するのがおすすめです。

定植当日は、育苗ポットよりも大きめになるように穴をあけて苗をポットから移植します。株間は40cm程度が良いでしょう。
畑の水はけが悪い場合には、高畝を作ることで排水をよくすることが大切です。

定植直後、そして翌日から2~3日間はたっぷりと水やりをします。その後は、畑が過度に乾燥しない限り水やりは特に必要ありません。

ブロッコリーの育て方:栽培管理

追肥・土寄せ

定植後、計2回追肥をおこないます。1度目は定植後すぐ、2度目は花蕾(つぼみ)が生じてくる頃にまくようにします。

追肥の量は、1㎡あたり苦土石灰が約100g、完熟堆肥が約2kg、化成肥料(N:P:K=8:8:8)100gが適量です。追肥を施した後は、苗を傷つけないように注意しながら畑にすき込み、苗の周囲に土寄せをおこなって土が流れていかないように注意します。

病気・害虫に注意!

ブロッコリーの栽培では、黒腐病や軟腐病、べと病などの病気に注意が必要です。こちらの記事では、ブロッコリーがかかりやすい6つの病気について、原因や対処法をご紹介しています。

ブロッコリーの柔らかい葉は害虫にとっても非常に魅力的です。メイガやアオムシ、ヨトウムシなど、ブロッコリー栽培で注意すべき害虫は少なくありません。
こちらの記事では、害虫による被害が生じた場合の見分け方や対策方法をご紹介しています。

ブロッコリーの育て方:収穫

頂花蕾(俗に「ブロッコリー」と呼ばれる部分)が十分に成長し、かつ花が開く前のしっかりと締まった塊の状態を保っているうちに主枝を切り取ります。
また、側花蕾は側枝をハサミで切って収穫します。なお、側花蕾を十分に収穫するためには、頂花蕾が多少若い時期に短めに切り取り、その後追肥をおこないましょう。

おわりに

今回はブロッコリーの栽培方法についてご紹介しました。有料会員にご登録いただくと、ブロッコリーをはじめ、300以上のプロ農家さんの栽培動画をすべて視聴できます。
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